きっかけ

どんな技術でも、何かを学び始める時には、具体的な目的があるはずです。 何か解決したい問題があるとか、実装したいアプリケーションがあるとか、具体的な目的です。 技術は目的を達成するための手段であり、技術を学ぶことを目的にしてしまってはいけません。 また、具体的なゴールを設定することは、モチベーションの維持にも重要な役割を果たします。

機械学習も例外ではなく、作りたいアプリケーションを具体的に想定することが重要でしょう。 ただ、そんな当たり前のことも、機械学習の知識がない者にとっては簡単ではありませんでした。 機械学習あるいはAIとは何なのか、どんなことができるのか、その問題がAIで解決できるのか、他の方法ではできないのかなど、知識がないので判断ができません。 自分の場合、作りたいアプリケーションと、その実現方法をとりあえず考えてみて、 知り合いの機械学習わかるマン に何度も質問しました。

今回、作りたいと思ったアプリケーションは、カメラで撮った画像を 自動でいい感じに現像する アプリケーションです。 RAWデータを現像するには、直接変換する手法もありそうですが、 今回はオープンソースのRawTherapeeというソフトウェアを使います。 このソフトウェアは非常に高性能で、様々なパラメータを調整して現像することができます。 しかし、当然ながらパラメータを調整するのは大変な労力が必要で、 そもそもいい写真と悪い写真を評価するのも難しい概念です。 この 写真のよしあしを判断する 部分と、 パラメータを決定する 部分を人工知能でできないか? と考え、実験をはじめました。 これはおそらく人工知能で解決するべき問題だろう、とは想像していますが、 いまだに完全な確信があるわけではありません。

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